Order made Furnitureオーダーメイド家具

半円コンソールテーブルの製作 兵庫県 F邸
2025.05.05

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暮らしの中に、ぴたりと寄り添う一台を

お客さまより家具イメージ画像が送られてきました。
「この雰囲気に近いものをわが家に」
F様から届いた雑誌の1ページのような素敵な写真でした。
既製品にはない"暮らしに寄り添うかたち"を探す時間の始まりです。

壁面に設置する場合、楕円形では収まりが悪い。
お客様の暮らしを想像しながら、その空間に合うよう形に想像を巡らせます。

パイン無垢材を使用してワックスで仕上げるコンソールテーブルは、
横長の楕円を半分に割ったような優しいカーブを描く。
それにより壁面に馴染み、空間を圧迫しない奥行きと
パイン無垢材の温もりのある表情が空間に生きる。
インテリア雑誌のようなひとコマは、作り手の想像を掻き立ててくれ、
半円のコンソールテーブルをデザイン・設計は生まれました。

 


 

まずは画像を参考に、半円コンソール(サイドテーブル)を簡単なスケッチに書き起こしまし、
サイズとデザインの打ち合わせからスタートです。









 

柔らかな印象を与えるコンソールテーブルの丸みのあるカーブは、
いくつものパイン板を積層して切り出すことで生まれます。
木目の表情が自然につながるように、継ぎ目や厚みのバランスに気を配り細部まで丁寧に製作しした。
上段天板の背面側にはさりげないこぼれ止めで飾り板を添えて、デザイン性と実用性をプラスしました。

 


 

4本のレッグはクラシカルな面影を残しながら、
下に向かってほっそりと細くなっていく優しいラインの引き脚に。
華奢なレッグデザインが空間に上品さを与え、
壁までの視界が抜けることで圧迫感を感じさせないテーブルに仕上りました。
また下段に天板を設けることで構造的にも強度が保てるのと同時に、
実用性とデザイン性がここでも生きています。

 


 

コンソールテーブルが完成したとき、F様邸の暮らしの中に自然と溶け込んで
「美しい風景の一部」になってくれることを願いました。
我々の家具作りは暮らす人の声に耳を傾け、
その方の暮らしにそっと寄り添うことから始まります。
図案と対話を重ねて生まれたこの1台は、
作り手にとっても感慨深いストーリーを心に残してくれるのです。

 

 

F様、この度は心のこもったご依頼、設置後のお写真を本当にありがとうございました!
遠方だと直接納品に伺えないのでこのようにお写真をご送付いただけたこと
とても嬉しいです。今後の励みになります(感謝!!)

我々が手掛ける特注家具は、「決められたかたち」の定番デザインではなく、
「こんな家具があったら」「この写真の雰囲気にしたい」から始まるやり取りの中で、
お客様の理想のかたちを一緒に考えて形にします。

 

 

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